Jenkins Day Japan 2018 レポート

昨年から開催されている、年に一回の祭典「Jenkins Day Japan 2018」。

今年も非常に面白かったです。

こちら。

cloudbees.techmatrix.jp

 

昨年との違い

昨年の記事はこちら。

 

okandayo.hatenablog.com

大きな違いは、昨年は「SREのようなものを作っていく必要がある」という川口さんの講演があり、今年はその実例を聞くことができた。確実に少しずつ進歩している。…海外は。

しかも、海外の2事例は、面白くも両極端のようにも見える。

中央集権型と地方分権型。

しかし、いずれもスキルのある人を事業規模に合わせて選択し相応の報酬、権限を与えて運用しているということ。実は両極端ではなく、同じ施策を部分最適全体最適か、という目的に合わせて選択しているだけ。

非常に興味深かった。

来年に期待することは、日本でのSRE事例が発表されること。川口さんの発表の中にあるように、事例発表をしていくことは悪ではない。社内にとどめるのではなく、成功も失敗も共有して、フィードバックループをまわしていけばいい。

社外発表申請が「本当に」重い会社が多い。

やることをやっているなら、もっとその事例を出して、よい策を享受するようにしていけばいいのにと思う。

 

セッション紹介

以下、印象深かった二つの講演をご紹介。

大企業におけるDevSecOpsの変革

Moied Wahid 氏 Experian社 (元:PayPal社)


やりたいことはそれぞれで違う。
目先の、小手先のことをするのではなく、大局をみて、大きな絵を描いてやることが大事。北極星のようなものを伝えること。決めたビジョンをみんなに伝え、納得してもらうことが大事。
 仲間を見つけていくことが大事。

 

ビルドするだけで24時間かかっていた。そこがボトルネックだった。
達成されたとき、マイルストンが達成されたとき、お祝いすることが大事。
それは、外から見えるようにするということでもある。アピール力。

見えないものを見えるようにすることが大事。
定量的に計測することで、カイゼンが進む。
そのままとどまるのではなく、プロジェクトサイズを大きくしていくことも大事。

自動化するには時間がかかるが、そこから先はそのうまみを享受できる。
そういう視点をしっかり持って計画すること。

 

サービスを開始するにあたり、検討したこと。
JS,C,C++,C#のチームがいるとする。
最初からある程度の自動化できるしくみを準備した。
どんな環境が自分たちの組織にはあるのかを把握し、共通化できるところを見つけた。

570万件のテスト・・・毎日生み出されている。
巨大な環境をしたから支えていたのがJenkins。
再現可能性。それを達成するには、パッケージングする必要がある。
巨大なスケールでの運用をしていると、あるべきものとのずれ、ドリフトが発生して、物事を難しくしてしまう。

モニタリングも必須。
ドリフト部分を発見できる仕組み。
計測するとノイズも入るので、真の値を見極める仕組みも必要。

インフラがコードとして整備されている、これは大事なことである。

作られたバイナリをデプロイすること。
ソースコードの責任者を把握しておく。
ソースコードのトレーサビリティ・・意図との追跡可能性が重要。

ブランチ戦略はあまり気にしていない。Git-flowなどで簡単な仕組みで回ればそれでいいと思っている。

120億のサービスエンドポイントへのアクセスを生む、そのくらいの大規模なシステムで動かしている。
これだけ大きいと、サイロ化されたテスト環境は現実的ではない。共通化された環境が必要である。

運用可能性。実行状況を把握できるメトリクスをとったり、ログ戦略をたてたり、起こったことを後からちゃんと追跡できる仕組みを重要視して構築した。
ソフトウエア生産性に重要視して真摯に投資してきた会社というのは、優秀な開発者を引き寄せている。

開発者に権限を与えてあげる。
開発者はQAにコードを渡しておしまいではない。本番環境にテストして失敗したものがいかないようにする仕組みを用意してあげる。
自己修復してくれる有機的なSWを作る必要がある。

うまくいかなかったインタラクションのデータを取得して、なぜうまくいかなかったのかをスピード感をもって解決できることも価値となる。
これを続けていき、ソフトウエア技術者の価値を高めていく。
ソフトウエア開発者への投資をしていくことを強く言い続けていきたい。

会社の経営層、開発者、それぞれの立場の人向けのダッシュボードが必要。開発プロセスをいじった時に、どういう影響を及ぼすのかという影響範囲・・原因と結果を結びつけて解決することができる。それぞれの立場からの究明。

問題を発見するためのサイクルタイムを短くする。その仕組みを作ることに投資を惜しまない。
開発チームと運用チームに分かれていたが、今は一緒。投げ合うのではなく、googleなどで提唱されているDevOPS-SREを構築した。

実行時のソフトウエアの性能などに責任を持っている人たちをSREという。

新しいSWをつくるのに、ダウンタイムなしに作業に移れる仕組みを構築している。
ダウンタイム=お客様と話したり、「止まってしまう」時間のこと。

みんなのソフトウエア開発を支える組織。このチームにこそ、他よりもスキル・能力のある方たちを配置する。
自動化なしにはもう成り立たない環境。そこを「あたりまえ」に支えるチームにこそ光を。
IaSの考えをもって仕組みを構築している。

社内のことだけに視野狭窄になるのではなく、産業全体にアンテナを張り続け、その成果を自分のプロジェクトや環境に反映し続けることも大事。
当然、産業へも。共益。

シェアドサービスの人たちがもっと組織に理解され、その功績をアピールして立ち位置を揺るぎのないものにする努力をする人が必要。



DevOpsを前進させるCloudBeesの取り組み

川口 耕介 氏 CloudBees, Inc. Chief Technology Officer 

スケールアウト。人のスケールアウト、組織のスケールアウト、インフラ。
できる人は社内コンサルみたいになってしまって、ぜんぜん技術が組織にスケールアウトしない。どこに必要で、どこに課題があって・・・というサイクルを回すには、データの力が必要。
全体をみてクローズアップしていって課題を見つける必要がある。
ガバナンス 企業のプロセスをどう分解して守り、エンジニアにとって蜘蛛の巣みたいにならないで済むのか?
いいプロセスをどう適用していくのか、開発者に価値を届けられるのか。
目に見えない「人のアクティビティ」を可視化しなければいけない。

現場の人たちの仕事の負担を軽くしてあげたい。注力させてあげたい。

中央の人たちが開発する人たちにペコペコしないで済むようにい押し疎通してできるようにしたい。

パイプラインを中央の人がコントロールした方がうまくいくのはわかっている。
⇒開発者が今までやっていたことを取り上げてしまう。そうでなくて、どうぞ、そこは知らなくてもいいんですよね、別なところに注力してください、というように持っていきたい。

結果の利益だけを享受するだけでうまくいくようなことを考えている。
ラクティスとして取り込んでいる。自動化にあったプロセス、文化を作っていく


DevOPSはエンジニアリングのためのエンジニアリング。
2段階のテコが働く。だからそのつなぎの部分は本当に大事。
全体にかかわる話になるから経営層の理解も必要、納得も必要。上からも下でも納得をしていないといけない。


事例発表をしていこう。みなさん!積極的にです。
会社の名前を出して発表できないのは、何がいけないのかな?
国内だけで済む時代ではない。我々はそのままでいいの?
自分たちの組織の中でどう変化させていかなければいけないのか、を共有してほしい。
チェンジエージェント。

あらゆる人がSW産業にかかわっていく。農業など。
ラクターがデータを取得して、解析して、適切なところに適切な処理をできるようにする、とか。

自分のクリエイティビティを発揮して自分の技術で解決したい。
クリエイティビティをしっかり把握する必要がある。これは営業?
その技術でどのくらい利益が得られるのか?などの予測できるようにならなければいけない。可視化。
なるべく早く得られなければいけない。

一見相反する課題を解決することができる。

データを理解することでよりよいアクティビティを起こせるようにする。
何が産業にとって一番大事なのか?

広い視野で、俯瞰してみていきましょう!

 

おわり。

 

未来開墾ビジネスファーム 簡単まとめ

10/24 、品川プリンスホテルにて開催されたものに参加しました。

こちら。

project.nikkeibp.co.jp

 

参加動機

最近、異業種交流などに興味があり、ちょっと個人的に足を運んでみました。

ただ、このシンポジウムの方向性も、ITを異業種へ!というものだったので、基本的な概念は変わらんなぁというのが感想です。

抽象化した概念は不変。当たり前だけれども、それをしっかりと実感した良いシンポジウムでした。

以降、簡単な紹介です。

途中寝てしまいましたので、そこは割愛(汗)。

一番よかったなぁと思ったセッションは獺祭社長のご講演。

今まで作ってきた自信、プライド、作ってきたブランド力。そこが軸になり、負けない価値観を提供してくれている。シビレタ。

 

概要

あらゆる産業が成長を目指して創造的イノベーションを繰り返す中、農業ビジネスの成長と拡大スピードも目覚ましいものがある。政府が輸出1兆円を目標とし、訪日外国人からはユネスコ認定された和食が注目され、技術立国ならでは機能性食品には飛躍の可能性がある。そして全ての源となる食材。

農業が農業生産者とその周辺だけで発展を遂げる時代は終わった。生産者を陰日向に支える屋台骨のJAグループの「自己改革への挑戦」自体がその象徴でもある。
俄かに注目を集めている農業ビジネスが健全にこのまま拡大するか否か。その成否の鍵は、農業生産者とJAグループ、そして読者の皆様にかかっている。農業ならではの課題(就農者数、地域振興、所得拡大、付加価値創造と民間連携など)をどう解決し、その先にどんなビジネスチャンスを描けるか?
農業ビジネスの疑問、課題から解決への道標を徹底討論する。

 

セッション紹介

純米大吟醸「獺祭」を通して、ニッポンの農に想うこと
~思うままにならない"魅力"と"醍醐味"

旭酒造株式会社 会長 桜井 博志 氏

農業ビジネスと密接なJA。使い倒してほしい。

獺祭をとおして、日本の脳に思うこと。
獺祭は、山口健岩国の過疎地で作られている。

しかけ

マンハッタン97丁目、700人のお客様を集めて、参加費90ドルでの試飲会を定期的に開催している。
参加者は一般の人。自由意思で集まっている。獺祭を愛し、好み、日本の文化を知ることを目的として集まっている。女性が多い。
女性、若い、外国人という3つのワードに共通すること。
日本酒に対する知識がない。
知識がない=(いい意味で)思い入れがない。
地元の酒で乾杯しなくちゃいけない!そんなものは彼らにはない。
「おいしい」だけが、一番の訴求ポイント。
一番おいしいお酒を造りたいと思う想いは日本一だと自負している。

 

米と水だけで作る。これがポリシー。ここにこそおいしさの源泉がある。
杜氏を使わず、社員だけで作っている。100人くらいの人数。
スタッフの投入人員と製造量の比率を考えると、ほかのところの3倍人員を投入している。山田錦というコメのみを使っている。自動化はほぼしていない。人の手のみで作っている。
酒税を払わないお酒が売れている。海外に行っている。2000トンのコメが海外に出ているのと同じ。

大量販売の論理からお客様の幸せ志向商品へ。

マーケット

ディスカウントストア。スーパーマーケット。お酒を扱っている。
お客様が買うものを選択できるようになった。
以前は、自分たちが作ってものを買っていただくということが主軸だった。
選択肢が多いということは、選んでいただくための価値を最優先に追求するということ。

昔はおさけか高級品だった。所得に対しての比率がありえないものだった。
昭和30年代。
安いお酒を作ろうと努力した。岩国の中の酒蔵で四番目だった。どう考えても、つぶれる勢いだった。負け組だったからこそ、頑張れたと思っている。
自分たちの価値をちゃんとわかってくれるところとしか取引しない。
中間凝視なしなので、輸送経費は落とした。
桜井様が社長になってから出荷本数36倍、売上150倍。
お客様の立場になって考えることを追求したので、ここまで行けた。

伸びた理由
1.山奥の過疎地だから
負け組。外、東京市場に出ていかざるを得なかった。
売れるためにはどうしたらいいか?
純米大吟醸じゃなきゃいけないという価値追求。
2.県内で米が入らず
県内で、いい米をもらえない、相手にしてもらえなかった。負け組だたので。
今は山田錦を20000俵くらい取引している。全部お酒へ。
全能さんとけんかしちゃったので、県内では入手できず。
全国を行脚して手に入れる道を作った。それが、今の入手経路につながっている。
3.杜氏がFA宣言
2億損害。杜氏に給料はらえないので、杜氏はほかの酒蔵に移籍。
困って、ド素人の社員三人と社長ともう一人と五人で作り始めた。
2億まで売り上げ伸びていたが、杜氏がいないので、やるしかない。
そこまできたら、自分が作りたいものを作ろう、とおもった。
杜氏もいない、社員はド素人、社長の言うことを聞いてくれる。
抵抗勢力なしw

過去10年間売れなかった商品を、売れなかった取引先を通して、売れなかったお客様に一生懸命売る努力をしていた。当然売れるわけがない。

宅急便の出現、コピー・ワープロの低価格化。
宅急便が開発されて、FAXも普及した。
地元で負けて東京に出ていったのが、宅急便が開発された時代なので実現できた。
コピーワープロがあったので、印刷屋さんにお願いできなくても何とか自分たちで発信できた。情報発信能力、輸送能力。そのインフラが整ってきた時代だった。

四季醸造体制の確立

土日休みなし
一番良い状態のお酒をお客さまに・販売の増減にも柔軟に対応。地元で働けるようになる。そうすると、杜氏もいない。今までの雇用形態が維持できない。
⇒夏も作ろう!社員とともに作り始めた。一年間作り続ける。緊張が切れない。
 
日本酒は日本の歴史と文化により洗練された素晴らしい酒
であるがゆえに、「伝統の手法」に固執することは弱点。
本当は日本酒に伝統の手法などない。

「結果のために手法というものはある」

海外の話
30億程度売り上げがある
高所得者層しか相手にできないだけに、自分たちのお酒で勝負できる。
高所得者層は、フランス、中国・・・結構嗜好が似ている。

米の話
山田錦は経験者じゃないとつくれない、ということを言われる。
そうじゃなくて、どんどん作れるんだから、酒造は買えよ!と言ってほしい。

酒造りを数値化、分析してみたら機構のせいなどではないと思えてきている。
米つくりも、データ化、数値化をして分析していったほしい。

被災したら公的な支援を・・・ではない。
企業は、自分たちの商品をもって社会に何ができるのかを考えるべきだ、
赤字が出ても、ブランド力、自分達意の価値がわかった。
これだけでも、本当にいみのあることだった。

 7月の豪雨で、獺祭のほとんどがダメになりそうな時に、島耕作の作者からの申し入れで売った商品。頑張ろうとおもった。

以下は、その島耕作の商品紹介。

獺祭の蔵元 旭酒造株式会社

 

一次産業を支えるドコモの農業IoTの取り組み
~アグリガールとパートナー企業との"協創"

株式会社NTTドコモ 取締役常務執行役員 古川 浩司 氏


アグリガール

始まりは2014年、農業ICTプロジェクト。以下のような背景がある。
・TPP協定
・高齢化
・農地拡大・・・担い手がか高齢化することにより、一人当たりの面倒を見なければいけない面積が拡大

B2Bが主流だったが、B2B2Cモデルへ移行。

新事業を行う上での大事な点
・小さいチーム スピード重視
・大きな方向性 ビジョンの提示:ICT/IoTで農業に貢献する
・メンバーの想いを尊重

上から言われた仕事は数多くあるけれど、やってみて自分の課題意識、
満足度に通じる仕事ができているので満足ですという声をもらった

共感、共通の志、そういうもので無図ばれたチームは強い。

 

これからの新時代

5G時代の到来(2020年)
VR、AI・・・

ドローン活用など、様々な変化がこれからおこってくるであろう。

 


「次世代技術」

鍋八農産 代表取締役 八木 輝治 氏

トヨタ自動車 アグリバイオ事業部 

農業支援室 先端農業G GM 
喜多 賢二 氏

日経BP総研イノベーションICTラボ
上席研究員 菊池 隆裕

トヨタ自動車がもの造りで培ってきたトヨタ生産方式を農業に応用したICTシステムの「豊作計画」と現場改善活動を導入し、農業生産での生産性向上に加えて、人材育成の取り組みについて紹介する。

 

鍋八産業 愛知県 米麦大豆の生産などを行っている。
農機具、肥料などみんな高い。
田んぼのどこにいるか、位置などもわからず・・という悩みがあった。
TOYOTAが提供するソリューションの力を借りて、クラウドとデータをやり取りをしてグラフ化できるという見える化に手を出した。
「豊作計画」

カンバン、ふりかえり、朝会、タスクの見える化CCPM,ワンベスト。
置き場所を決めて。QC活動・・・5S,4S・・・
「ものを探すのは仕事じゃない」

自分が支持するのではなく、見える化して気づきを与えるのが社長。

 

コンサルをして、TOYOTAとして得たものは何か?
稲作の「あたりまえ」な価値観。
相互のビジネスドメインをみて、当たり前が全然違う。
触れ合うことができてよかった。

異業種連携の難しさ:
言葉が違う、定義など。


最近の農家は米と野菜、などという複合農家が多い。
なので、連携よりも個別最適になってきている。
なので、もっと幅広い技術などの知識が必要になってくる。

6次産業化

これなら出来る! 農業ビジネスを成功させる事業計画書づくり
-企業の協力も不可欠な6次産業化、参入ポイントを学ぶ-

 

BEER EXPERIENCE 代表取締役社長
吉田 敦史 氏

農林中央金庫 営業第四部
鬼丸 純一 氏

日経BP総研マーケティング戦略ラボ
研究員 丸尾 弘志

遠野のクラフトビール事例。 beer experience社。

この事例の紹介。

project.nikkeibp.co.jp

前例のないものの説得。 これが一番大変だった。 ホップ棚とか、パドロン生産は日本初。

初のものを説得するには、前例のあるところから試算するなど、一人ではできない。

コーディネート機能を発揮しないとできない。

仲間を増やしてから行くしかない。 リスクがどのくらい見えるか、がキーになる。

 

最後までおつきあいくださり、ありがとうございました!

 

家庭でRedmine、その後... ~嵐の前の....~

前書き

redmine.tokyoでLTをした事例。

www.slideshare.net

この中で、日々の学校の宿題・次の日の支度などの習慣をつけるため、子供たち(上:娘、下:息子)と試行錯誤をしてたどり着いたカンバン施策までの道のりを紹介しています。

これはほぼ1年前。

 

ここからだいぶ姿が変わってきました。

少しだけ(勝手に)ご紹介していきたいと思います。

 

目的

「困りごとを最小限にする」

年齢以上のことができることはゴールではありません。むしろ邪魔になるかもしれません。

私は、

【子供には今しかできない遊びや体験をしながら、困りごとをなくすための施策自体を楽しむ姿勢を小さいころからはぐくむ。】

を育児方針としてやってきました。

これは、これからも変わらないかなぁ。。。

そして、一緒に自分も成長できるので、みんなで一つのチームです。

(背景にはもう一つ大きな目的があるのですが、いずれ...書くかもしれません)

 

First TRYから現在まで

その後に近いものを、以下で発表しました。

【事例1】の内容です。(P33-35)

www.slideshare.net

 

1年目

1年目は、上の子が一年生になるときに、毎日やることを体で覚えてもらうために、同じ時間に同じ内容をやるような働きかけをしました。

下の子は年中さん。

1年生への助走をつけるタイミングとして最適。

「できた!」

「すごいね!ひとりでできたの??お母さんは毎日部長におこられてるよ~」

こんなやり取りで場を明るくしながら(?)習慣を身に着けていきました。

 

 

2年目

口頭確認でのストレスが最高潮・半端なくなってきました。

ここで、登場していただいたのが、チェックリスト。

リストを作成して、毎日子供とチェックをしながら、その中に絵をかいたり感想を書いたり。

交換日記のようで、楽しんで実施しました。

この施策の最後のほうでは、娘から進んでチェックリストを作成し、自分のお気に入りのキャラクターを周りに書いて可愛くするカイゼン(笑)までしてくれていました。

昨年より、確認の回数がぐっと減りました。

チームとしての成熟度が上がってきました(笑)。

 

 

3年目

チェックリストも形骸化します。

子供たちは飽きる生き物です。

ここで、取り入れたのがポケモン施策&夏休み宿題Redmine管理。

ここは、上記redmine.tokyoのLTで詳細をご紹介しております。

Redmineで安定するかと思いきや、家の中にあるRedmine端末が、子供たちの動線から離れていたため、定着せず。そして、2年目のカンバン+施策へ落ち着きました。

付箋で移動する➡シールチェックと、変遷しました。

目的を失わなければ、ツールは何でもよいのです。

確認回数は、1週間に2回。土日はやはりダレてしまうようで、口頭確認必須。

時間確認をしながら。

平日は、流れ作業のように、体で覚えてくれたようです。目的八割達成です。

それどころか、わすれんぼうさんの弟を姉がしっかりフォローするようになりました。

ここから、ぷちサーヴァントリーダーシップ風な流れに。

サブリーダの心が芽生えてくれたのでしょうか(汗)

母がだらしがないと、子供はしっかりしてくるものですね....

 

 

4年目

 息子は相変わらずカンバン使用ですが、娘はタブレットを操れるようになってから、Redmineスマホで見れるアプリを使って自ら更新するようになりました。

発行忘れていると、チケットタイトルにちゃんと、「宿題」とか「塾の課題」とかを入れて発行して、完了ステータスへ。

やってくれるようになってから、セルフマネジメントが始まりました。

 

夏休みには、ダレないような施策を入れてみました。

子供たちとインセプションデッキを作り、ゴールを明確にして、何をやる・やらないを導出してみました。

この内容については、どこかのLTでやる予定です。(笑)

 

ここ数週間

ここは、LTが終わってから詳細を書こうかと思っています。

端的に書くと、プロセスの変遷。

目的の変化。成熟度向上。こんなところでちょうか。

 

つづく

 

映画【鉄コン筋クリート】2006年公開

かなり久しぶりに見返したくなった映画。

そろそろ、娘にも見せられるかな。

www.tekkon.net

 

本当にすっばらしい映画だと思う。

多くの人に見てほしい!

見た当時に書いた感想をそのまま掲載。

 

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勝手に自己評価・・・90/100.

 

「クロにないネジ、シロがみんなもってる!」

 

非常に、おもしろかった。大好きなネタの映画だった。
5年くらい前にみた映画、「ヘドウイグ・アンド・アングリーインチ」とにた映画。こちらはアニメ、向こうは洋画。

 

Looking for missing half.

 

自分の相棒を探す旅でもありましたが、本当の自分を探す旅。
すごく好きです、こういう設定。
どちらが欠けてもなりたたない。
鍵を必ずどちらかがもっており、二人でひとつの完全体となる。

途中、ばらばらに行動しなければならなくなったときの両者の崩壊ぶりが映像で非常にリアルに描かれていた。
壊れている過程。
寸前にたてなおそうとするが、闇に奪われていく自我。
一緒になったとき、涙で我を取り戻す。
ひとつにやっと戻る一瞬。

 

「僕を探して」という、アメリカの本を、昔よんで、いたく感動しました。
絵本なんですが、奥が深すぎる絵本なんです。
一部がかけたパックマンのような生き物が、かけている部分を探しにいくという、簡単なストーリーですが`...


人によって、その「かけている部分」の認識が違うはずです。
読んで、知らないうちに、涙があふれてきました。
シロとクロの関係は、この「僕を探して」の、かけらと本体のような関係だったんだなぁ、と思います。

 

「もちも~ち、こちら、地球星、シロ隊員。応答ちぇよ~」

 

この内容...もし、自分に子供ができたら。

その子供たちは果たして分かるのだろうか・・・
おそらく、押井監督や、大友監督の作品が好きな人が、この映画を見るととてもうれしく思うのではないかと思います。

 

そういう人に、オススメ。
何年かたって、大切な人を見つけ、実感したとき。
もう一度みてみたい。

 

長文、お付き合いしてくださった方ありがとうございました!

 

シンプルでいいんだよ

私が望む人との関係って、簡単で単純。

 

1+1=2

 

たったこれだけ、

1と1は当然、独立な関係。

a1はa2ではないし、かぶってもいない。

他人に期待するのは自分の勝手。その通りにならなくたって自分が一人で望んでいたことであって、それを相手がやらないと怒るのはただの責任の押し付け。

 

自分は自分。

好きだ嫌いだという感情はもってもよいけれど、それが共鳴しない限り、押し付けるのはおかしい。

自分というスコープ内で願うだけなら、だれにも迷惑をかけない。

それに伴う結果を自分以外に求めるのは、やっぱり違うと思う。

 

このスタートラインにたててはじめて、自分を自分と認められるし、自己受容ができるんだと思う。

 

依存したままでは先に進めない。

 

私は悩んでいる人、困っている人によりそって一緒に考えたり解決策を探したりする人になりたい、と小学生のころから願っていた。

この間、小学校の卒業文集をみて、びっくりした。

30年以上気持ちは変わっていないんだな、と。

 

シンプルで純粋で素直だった時代から変わっていない。

 

だから、改めて思う。

シンプルになっていけばいいのに、と。

自然の摂理に従って、シンプルに佇む。

 

怒りをぶつけられたら、力を加えて抵抗するのではなく、風が吹いたら竹がしなうように、あやまる。

うれしいと思ったら、そのまま素直に出す。

シンプルに。

 

自分を飾る必要はないんだよ。

引力のある所に集まるから。

魅力は力、引力。

 

シンプルに。

 

ただそれだけでいればいいんじゃないかな・・・。

極めれば無駄がなくなる。

楽になる。

映画「ポロック 二人だけのアトリエ」

15年前にみた映画。当時書いた感想そのまま掲載。

ポロックの画集を買って、久しぶりに感想を開いた。

30歳のころに書いた文章。

相変わらず小並感だなぁ・・・。

 

トム・ウェイツの曲も久しぶりに聞きたくなった。

 

ーーーーーーーーーー

2003年公開作品。評価は・・・78/100.

エド・ハリスの渾身の演技に脱帽!絵を描くシーンのために、10年もかけて、ポロックの絵画スタイルを身につけたらしい。すごい!


すさまじい人生を送ったポロック。この映画の哲学性を見抜いて、曲を提供したトム・ウェイツ。人生の刹那な時間との戦いにおいて、勝敗はない。

人それぞれが生きている意味が有ると見出せれば、それはそれで意義ある人生になっているのだ、というメッセージ。

人は孤独の中に生き、死んでしまう。でも、それを美学のような切ない曲に昇華させたトム・ウェイツ、すごいとしか言いようがない。


トムウェイツは、哲学的な曲を多くつくっている。

この間、国際フォーラムでみた「ヴォイツェク」というオペラは、全編がトムウェイツの曲で、その世界観を舞台で表している。

衝撃的な作品だった。


人は一人では生きられず、また、自分のエゴだけを主張して貫き通すこともできない。自分の人生だが、制限はある。

その制限の中で、それぞれが人生の喜怒哀楽を見つけ、その中から最上のものをえられた時に、達成感を見出す。

時にははみ出し、快楽に溺れ、そのまま溺死してしまう・・・

その状態にあったのが、ポロックなのかなぁ・・と私は思いました。


ポロック固有の人生観が現れている抽象画は、理解できない。

でも、理解するのではなくて、その絵の中から、自分なりに何か見つけ出せれば、ポロックが言いたかったこと・表現したいことと相違があっても、自分にとっての「意義」になるんじゃないのかと思う。

いえることは・・・芸術家は難しい。

特異な人生を送るものなんだなぁ、ということです。

いい作品をみれてうれしかった。

 


ストーリー***********************


 1949年8月、『ライフ』誌に全段抜きの見出しが躍った。

――“ジャクソン・ポロック:米国で最も偉大な画家か?”

 記事にはカンヴァスをバックにポーズをとる彼の写真が添えられていた。

着古した黒のジャケットにブルー・ジーンズをはいたポロックは、挑戦的に胸の前で腕を組んでいた。

 彼はあまりに鋭敏でピュアな感性のゆえに、自らを表現せずにはいられない気持ちと世間をシャットアウトしたい思いとの間でせめぎあっていた。

そんな彼の心と創作を献身的に支えたのが女性アーティスト、リー・クラズナーだった。だが、ポロックの脆い精神はやがてきりもみ降下を始める。


 そして、1956年夏のある霧の晩、酒を飲み、二人の女性を乗せてイースト・ハンプトンの道路を疾走していたポロックは、路傍の木に激突して44年の

生涯を閉じた。人は彼を“アート界のジェームズ・ディーン”と呼んだ……。

彼の〈死〉は自殺か事故か?

 その謎は観客にゆだねられることになるのだが──。


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派生開発カンファレンス2018 ~清水代表を偲ぶ 対談 ペアXDDP~

派生開発カンファレンス2018 2本目。

1本目はこちら。

 

okandayo.hatenablog.com

 

この基調対談は涙なしでは聴講することができませんでした。

特に最後のほうは泣いてしまって全然メモできず、尻切れトンボ・・・--;

ご容赦ください。

 

基調対談

 

清水代表を偲ぶ ~ペアXDDPに込めた清水代表の想いに迫る~

講演者:

  • (株)エクスモーション 梶本 和博(以降、梶)
  • (株)デンソー技研センター 古畑 慶次(以降、古)
  • (株)エクスモーション 渡辺 博之(以降、渡)
  • (株)プロセスデザインエージェント 芝本 秀徳 (以降、芝)

梶)

「ペアXDDP」

XDDPのしくみ+レビューアで行う。

レビューアは、適切なスキルのある人をアサイン。

この仕組みには、技術伝承、廃れない、品質・・・への想いを感じる。

「IoTに対応できるエンジニアがいない!」

 

芝)

 日本の競争力の源「設計」。これを容易にオフショアしてしまっている。

部分最適なところでしか勝負できなくなってきている。

このペアXDDPは、ベテラン技術者の尊厳を取り戻す技術だ。

以下、清水さんの資料

現場でどう取り戻していくか

もう派生開発だけでは勝てない

開発能力をもった組織に立て直す。

機能追加で仕様化技術と設計技術

・モジュールの尺度など品質の作りこみを習得する

リファクタリングを通じて「あるべき姿」を手に入れる

 

 渡)

「スマート」代表例として、テスラを考える。

HW一つ、SWでバリエーションを出している。

「どうやってSWで楽をしていくか」という目線が必要。

「SWのグランドデザイン」「SWの使いどころ戦略」ができる人が不足している。

MBDやっている人はいるが、レバレッジできていない。

”時間がない”ーーー

土壌は作られているが、整地をしていて続いていない。

 

古)

清水さんが心配していたこと

・SW産業 :日本のSW産業を何とかしていかなければ!

・SW技術 :適切な技術者が現場にいない!

・SW技術者:本来の仕事をしていない!

 

芝)

清水さんの教えに触れたのは技術者のころ。

カーナビプロジェクトの中で、デスマーチ、休日出勤・・・どうにかならないかとおもっていた。

そんな時に、清水さんがコンサルとして来てくれた。

コンサルスタイル:AM講座、PM個別コンサル。

最初は「プロセス」なんて!と思っていた。技術力があってこそだろ?と思っていた。

そんな流れで、講座への足は遠のいていった。

ーーふと、ある日気が付く。技術力のある人は多くいる。でも、不具合は減らない。

 そして、また清水さんの講座を受け始めた。

その中で、特に覚えている二つの言葉。

「ORではない。ANDだ。」

⇒清水さん:技術力だけじゃない。そのスキルを使いこなすプロセスが必要である。

「2年やりなさい」

⇒清水さん:やりたいことがあるなら、2年必死でやりなさい。ぼくは39歳までがピークだった。そこまでは頑張れるはずだよ。

 

「変革管理」

価値ある部分を捨てずに追及していってほしい。

 

渡)

清水さんはエバンジェリスト

「水槽の大きさは、人の限界とリンクする。狭く感じたら、水槽を変えたほうが良い」

⇒清水さんにこう言われ、会社の中で限界を感じていた自分は転職・・起業に踏み切った。

 

XDDPの伝承者がたくさんいる。もっとこれからは広げていきたい。

 

古)

清水さんに育てられた。

「機会を与えただけ。そこまでできたのは自分で努力した結果だよ」

清水さんからそういわれた。

 

清水さんから言ってもらった言葉で覚えている言葉みっつ。

・汝は画れり

「本当に力の足りない者なら、今までついてこれず、途中で力尽きてしまっているはずだ。お前は自分で自分の能力に見限りをつけ、自分は駄目だと思い込んでいるに過ぎないのだ」

・肯定眼

 

・能動

 

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ここまでしかメモすることができませんでした。

古畑さんの、清水さんとの想いで、清水さんの想い伝承、これから先にどうしていくべきかを語られていたのに、大泣きでレポート用紙がびちょびちょ。。

 

もっと、ちゃんとお伝えできればいいのに・・・申し訳ないです。

 

清水さんが心配、憂いていた日本の現状。

 

日本を盛り上げていきたい、技術伝承したい、もっと良くなるはずだ、日本はこんなもんじゃない!

そういう想いが、affordの方々へは伝わっていて、その思いがあふれ出ていたカンファレンスでした。

 

こんな素敵なカンファレンスは今まで経験したことがありませんでした。

人を魅了し、技術力や牽引力、すべてにおいてカリスマだった清水代表。

 

カンファレンスに登壇するひとも、聴講した人にも、みんなに伝わっています。

本当に素敵なカンファレンスをありがとうございました。

 

最後に。

 

清水さん、これからも大好きです。