未来開墾ビジネスファーム 簡単まとめ

10/24 、品川プリンスホテルにて開催されたものに参加しました。

こちら。

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参加動機

最近、異業種交流などに興味があり、ちょっと個人的に足を運んでみました。

ただ、このシンポジウムの方向性も、ITを異業種へ!というものだったので、基本的な概念は変わらんなぁというのが感想です。

抽象化した概念は不変。当たり前だけれども、それをしっかりと実感した良いシンポジウムでした。

以降、簡単な紹介です。

途中寝てしまいましたので、そこは割愛(汗)。

一番よかったなぁと思ったセッションは獺祭社長のご講演。

今まで作ってきた自信、プライド、作ってきたブランド力。そこが軸になり、負けない価値観を提供してくれている。シビレタ。

 

概要

あらゆる産業が成長を目指して創造的イノベーションを繰り返す中、農業ビジネスの成長と拡大スピードも目覚ましいものがある。政府が輸出1兆円を目標とし、訪日外国人からはユネスコ認定された和食が注目され、技術立国ならでは機能性食品には飛躍の可能性がある。そして全ての源となる食材。

農業が農業生産者とその周辺だけで発展を遂げる時代は終わった。生産者を陰日向に支える屋台骨のJAグループの「自己改革への挑戦」自体がその象徴でもある。
俄かに注目を集めている農業ビジネスが健全にこのまま拡大するか否か。その成否の鍵は、農業生産者とJAグループ、そして読者の皆様にかかっている。農業ならではの課題(就農者数、地域振興、所得拡大、付加価値創造と民間連携など)をどう解決し、その先にどんなビジネスチャンスを描けるか?
農業ビジネスの疑問、課題から解決への道標を徹底討論する。

 

セッション紹介

純米大吟醸「獺祭」を通して、ニッポンの農に想うこと
~思うままにならない"魅力"と"醍醐味"

旭酒造株式会社 会長 桜井 博志 氏

農業ビジネスと密接なJA。使い倒してほしい。

獺祭をとおして、日本の脳に思うこと。
獺祭は、山口健岩国の過疎地で作られている。

しかけ

マンハッタン97丁目、700人のお客様を集めて、参加費90ドルでの試飲会を定期的に開催している。
参加者は一般の人。自由意思で集まっている。獺祭を愛し、好み、日本の文化を知ることを目的として集まっている。女性が多い。
女性、若い、外国人という3つのワードに共通すること。
日本酒に対する知識がない。
知識がない=(いい意味で)思い入れがない。
地元の酒で乾杯しなくちゃいけない!そんなものは彼らにはない。
「おいしい」だけが、一番の訴求ポイント。
一番おいしいお酒を造りたいと思う想いは日本一だと自負している。

 

米と水だけで作る。これがポリシー。ここにこそおいしさの源泉がある。
杜氏を使わず、社員だけで作っている。100人くらいの人数。
スタッフの投入人員と製造量の比率を考えると、ほかのところの3倍人員を投入している。山田錦というコメのみを使っている。自動化はほぼしていない。人の手のみで作っている。
酒税を払わないお酒が売れている。海外に行っている。2000トンのコメが海外に出ているのと同じ。

大量販売の論理からお客様の幸せ志向商品へ。

マーケット

ディスカウントストア。スーパーマーケット。お酒を扱っている。
お客様が買うものを選択できるようになった。
以前は、自分たちが作ってものを買っていただくということが主軸だった。
選択肢が多いということは、選んでいただくための価値を最優先に追求するということ。

昔はおさけか高級品だった。所得に対しての比率がありえないものだった。
昭和30年代。
安いお酒を作ろうと努力した。岩国の中の酒蔵で四番目だった。どう考えても、つぶれる勢いだった。負け組だったからこそ、頑張れたと思っている。
自分たちの価値をちゃんとわかってくれるところとしか取引しない。
中間凝視なしなので、輸送経費は落とした。
桜井様が社長になってから出荷本数36倍、売上150倍。
お客様の立場になって考えることを追求したので、ここまで行けた。

伸びた理由
1.山奥の過疎地だから
負け組。外、東京市場に出ていかざるを得なかった。
売れるためにはどうしたらいいか?
純米大吟醸じゃなきゃいけないという価値追求。
2.県内で米が入らず
県内で、いい米をもらえない、相手にしてもらえなかった。負け組だたので。
今は山田錦を20000俵くらい取引している。全部お酒へ。
全能さんとけんかしちゃったので、県内では入手できず。
全国を行脚して手に入れる道を作った。それが、今の入手経路につながっている。
3.杜氏がFA宣言
2億損害。杜氏に給料はらえないので、杜氏はほかの酒蔵に移籍。
困って、ド素人の社員三人と社長ともう一人と五人で作り始めた。
2億まで売り上げ伸びていたが、杜氏がいないので、やるしかない。
そこまできたら、自分が作りたいものを作ろう、とおもった。
杜氏もいない、社員はド素人、社長の言うことを聞いてくれる。
抵抗勢力なしw

過去10年間売れなかった商品を、売れなかった取引先を通して、売れなかったお客様に一生懸命売る努力をしていた。当然売れるわけがない。

宅急便の出現、コピー・ワープロの低価格化。
宅急便が開発されて、FAXも普及した。
地元で負けて東京に出ていったのが、宅急便が開発された時代なので実現できた。
コピーワープロがあったので、印刷屋さんにお願いできなくても何とか自分たちで発信できた。情報発信能力、輸送能力。そのインフラが整ってきた時代だった。

四季醸造体制の確立

土日休みなし
一番良い状態のお酒をお客さまに・販売の増減にも柔軟に対応。地元で働けるようになる。そうすると、杜氏もいない。今までの雇用形態が維持できない。
⇒夏も作ろう!社員とともに作り始めた。一年間作り続ける。緊張が切れない。
 
日本酒は日本の歴史と文化により洗練された素晴らしい酒
であるがゆえに、「伝統の手法」に固執することは弱点。
本当は日本酒に伝統の手法などない。

「結果のために手法というものはある」

海外の話
30億程度売り上げがある
高所得者層しか相手にできないだけに、自分たちのお酒で勝負できる。
高所得者層は、フランス、中国・・・結構嗜好が似ている。

米の話
山田錦は経験者じゃないとつくれない、ということを言われる。
そうじゃなくて、どんどん作れるんだから、酒造は買えよ!と言ってほしい。

酒造りを数値化、分析してみたら機構のせいなどではないと思えてきている。
米つくりも、データ化、数値化をして分析していったほしい。

被災したら公的な支援を・・・ではない。
企業は、自分たちの商品をもって社会に何ができるのかを考えるべきだ、
赤字が出ても、ブランド力、自分達意の価値がわかった。
これだけでも、本当にいみのあることだった。

 7月の豪雨で、獺祭のほとんどがダメになりそうな時に、島耕作の作者からの申し入れで売った商品。頑張ろうとおもった。

以下は、その島耕作の商品紹介。

獺祭の蔵元 旭酒造株式会社

 

一次産業を支えるドコモの農業IoTの取り組み
~アグリガールとパートナー企業との"協創"

株式会社NTTドコモ 取締役常務執行役員 古川 浩司 氏


アグリガール

始まりは2014年、農業ICTプロジェクト。以下のような背景がある。
・TPP協定
・高齢化
・農地拡大・・・担い手がか高齢化することにより、一人当たりの面倒を見なければいけない面積が拡大

B2Bが主流だったが、B2B2Cモデルへ移行。

新事業を行う上での大事な点
・小さいチーム スピード重視
・大きな方向性 ビジョンの提示:ICT/IoTで農業に貢献する
・メンバーの想いを尊重

上から言われた仕事は数多くあるけれど、やってみて自分の課題意識、
満足度に通じる仕事ができているので満足ですという声をもらった

共感、共通の志、そういうもので無図ばれたチームは強い。

 

これからの新時代

5G時代の到来(2020年)
VR、AI・・・

ドローン活用など、様々な変化がこれからおこってくるであろう。

 


「次世代技術」

鍋八農産 代表取締役 八木 輝治 氏

トヨタ自動車 アグリバイオ事業部 

農業支援室 先端農業G GM 
喜多 賢二 氏

日経BP総研イノベーションICTラボ
上席研究員 菊池 隆裕

トヨタ自動車がもの造りで培ってきたトヨタ生産方式を農業に応用したICTシステムの「豊作計画」と現場改善活動を導入し、農業生産での生産性向上に加えて、人材育成の取り組みについて紹介する。

 

鍋八産業 愛知県 米麦大豆の生産などを行っている。
農機具、肥料などみんな高い。
田んぼのどこにいるか、位置などもわからず・・という悩みがあった。
TOYOTAが提供するソリューションの力を借りて、クラウドとデータをやり取りをしてグラフ化できるという見える化に手を出した。
「豊作計画」

カンバン、ふりかえり、朝会、タスクの見える化CCPM,ワンベスト。
置き場所を決めて。QC活動・・・5S,4S・・・
「ものを探すのは仕事じゃない」

自分が支持するのではなく、見える化して気づきを与えるのが社長。

 

コンサルをして、TOYOTAとして得たものは何か?
稲作の「あたりまえ」な価値観。
相互のビジネスドメインをみて、当たり前が全然違う。
触れ合うことができてよかった。

異業種連携の難しさ:
言葉が違う、定義など。


最近の農家は米と野菜、などという複合農家が多い。
なので、連携よりも個別最適になってきている。
なので、もっと幅広い技術などの知識が必要になってくる。

6次産業化

これなら出来る! 農業ビジネスを成功させる事業計画書づくり
-企業の協力も不可欠な6次産業化、参入ポイントを学ぶ-

 

BEER EXPERIENCE 代表取締役社長
吉田 敦史 氏

農林中央金庫 営業第四部
鬼丸 純一 氏

日経BP総研マーケティング戦略ラボ
研究員 丸尾 弘志

遠野のクラフトビール事例。 beer experience社。

この事例の紹介。

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前例のないものの説得。 これが一番大変だった。 ホップ棚とか、パドロン生産は日本初。

初のものを説得するには、前例のあるところから試算するなど、一人ではできない。

コーディネート機能を発揮しないとできない。

仲間を増やしてから行くしかない。 リスクがどのくらい見えるか、がキーになる。

 

最後までおつきあいくださり、ありがとうございました!