こんにちは!
ソフトウエアテスト Advent Calender 21日目担当のあさこです。
昨日は吉武ぺんぎんさんの「ブラウザ自動化ツールのインストールとサンプル実行6選 」でした。
yoshitake-1201.hatenablog.com
序
みなさん、ソフトウエアテストを考えるとき、組織戦略を考えたりすることはありますか?
受託でも製品事業でも、組織...会社...経営の観点から考える優先順位やとるべき対策、手段などがあります。それは、プロダクトが関係している以上、ソフトウエアテストにも、もちろん関係します。なので、本アドカレで選択して書いてみようと思いました。
少しだけ触れていきたいと思います。
私は戦略マップを策定したことはありません。(経営層の役目)
プロセスを定義したり、策定された戦略マップに基づいてプロジェクトの改善を「一緒に」進めていく立場にあるので、書いた内容には想像が含まれています。
なので、ここはこういう風にとらえたほうが良いよ、などのアドバイス大歓迎です!(鋭意勉強中なので、アドバイス・コメントいただけると嬉しいです!)
目次
破
戦略マップ(バランススコアカード)
バランススコアカードの詳細はこちらを参照ください。
journal.addlight.co.jp
安くて質の高い製品を提供するだけでは、市場に追いつけなくなってきたという背景がある。では、どうずればよいのだろうか?
改善点を見つけるために、測定をするが、測定されなかったことは誰もうまく管理ができない。そこで、このバランススコアカードという構想が生まれた、とのこと。
経営するとはどういうことなのか?
ミッション⇒価値観⇒ビジョン→戦略マップ、バランススコアカード→KPI
いいかえると・・・
何のために自分たちは存在しているのか(自分たちのいる意味)、何が大切なのか、どうありたいのか、そのためにはどういう戦略を練るのか。
ここまで書くと、インセプションデッキやん!と思いますが、粒度が「組織」になっただけで、考えは共通しているのは至極当たり前の話ですね。
戦略マップには、主に4つの視点があります。
- 財務の視点
- 顧客の視点
- 内部プロセスの視点
- 学習と成長の視点
この4つで、プロジェクトや、従事する人々がどんなスキルを持つべきか、どういう分野の知識が必要になるのか、をマップで示し、KPIとして必要な資格を持つ人数とか、資格を取得するための講座受講費用とか細かい話に波及するのかな、と想像します。
自分たちが行うテスト。どんな部分を大事にしなくてはいけないかという戦略からの方針をちゃんと経営層から受け、自分はどうあればよいのかがわかると、必然的に何を学び、どうふるまえばよいのかが見えてきますよね。
CMMIレベル5 OPM
CMMIの成熟度ML5に、OPMというプロセスエリアがあります。
OPM=組織実績管理。
ここには、成長を続ける、改善を続けるためのベストプラクティスが描かれています。
ただ、howは当然のことながら、書かれていません。
自分たちの強み改善点を知るための定量的測定箇所を見定めるツールとして、バランススコアカードを利用している組織も多いのではないかと思っています。
CMMIでは、組織レベルだけでなく、もちろんプロジェクトとしてのベストプラクティスが書かれています。このフレームワークを用いて、自分たちのミッション、組織戦略から実際に従事する受託案件・製品事業、サービス事業で成し遂げなければいけない大事な部分を見出していく。
なので、howとしてこの戦略マップ・バランススコアカードをCMMIフレームワークの中でtoolとして使用し、改善点からのテスト戦略、強みからのテスト戦略を導出することもあるよな、と思います。
個人的にCMMIで一番大事にされているなと思う部分は、
「組織の目標からプロジェクトの目標が根拠をもって説明されてつながっており、合意されて落とし込まれていること」
にあると思っています。
とある小説内に出てくる組織では
(森崎先生、小説お借りしましたw)
とある小説に、こんな企業グループの事例が書かれていました。以下、転載(?)。
グループの子会社では、親会社から受託案件が降ってくる。
子会社のバランススコアカードの「顧客の視点」には、親会社のミッションを達成する支えになるというものがある。
その中でも、
ミッション:「自分たちの会社の利益を確保!(存続する)」
価値観:「顧客の事業戦略を支える」
ビジョン:「共創する会社」
戦略:「別グループにかっさらわれてしまった部分を奪還する策を提供する」
(途中略)
KPI:親会社からの受託案件 利益率**%(赤字にならないように依頼された部分は極力引き受ける)
テスト戦略:親会社が受注した案件は(顧客から無理難題言われても、スコープが変わっても)納期必達できるよう、自分たちの部分の品質は当然確保、支援に回れるよう提案・支援する
プロジェクト(テスト)計画:
- 出荷時誤り混入率**件/KL
- コンティンジェンシー内は顧客のテスト支援最優先
- 要求分析段階ではF/Sの視点を提案する
- 品質特性は「信頼性」「保守性」観点重視(**ドメイン)
戦略受注でもなく、ただ共創を願う。
なんていい会社なのでしょう・・・。
ここで小説は途切れている...。
急(まとめ)
ほとんどテストに触れていないのにここに書いていいのかなとも思いましたが...
テストをするのも人間、そのプロダクトをつかって恩恵を受けるのも人間。
顧客との共創、組織としての立ち位置、人間として幸せに生きる義務。これらを「三方良し」で達成できるように、戦略を立てて、「納得」して仕事をしていけるようにありたいと願います。
その観点の一つとして、小説の内容はアレですが、大事にする部分をしっかり見定めた戦略・計画を立てられる硫黄な組織になるように、自分たちで導いていきたいなという願いをこめた内容です。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
※ざーっと構成しっかり考えずに書いてしまったので、後日内容を一部修正するつもりです。
明日は、@mty_mno さんの、テスターちゃんですっ!
参考文献:
戦略マップ [復刻版]: バランスト・スコアカードによる戦略策定・実行フレームワーク
- 作者: ロバート・S.キャプラン,デビッド・P.ノートン,Robert S. Kaplan,David P. Norton,櫻井通晴,伊藤和憲,長谷川惠一
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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- 作者: Mary Beth Chrissis,Mike Konrad,Sandy Shrum,JASPIC CMMI V1.1翻訳研究会
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