6/17,18で開催されたソフトウェア・シンポジウム 2020 (オンライン開催)に初参加しました。
そのシンポジウム内で、二日間にわたってオンラインでディスカッションメインで行われるWGについて、忘備録的に書いておこうと思います。
目次
WGについて
どんなWG?
「QA、SEPG、PMO....第三者の目線から事象を見て、プロジェクト内部の人と会話することが多い立場の人にとって、「対話」は非常に重要なツール。
相手に寄り添い(?)、理解し、ゴールを達成するために繰り返していく対話。福祉分野でも同様で、そこで使われている対話法、共通の武器・ツールになるんじゃないかな?ということで、学んでみよう!」
というWG。
WGテーマ
PMO・レビューアのための場を作る対話法を考えてみよう
~福祉分野で話題の対話法をソフトウェア開発へ~
参加したきっかけ
半分、疑心暗鬼、そして好奇心。
・コミュニケーションに苦手感のある子どもたちとの対話のヒントにならないかな?
・よくわからんけど、新しい対話法なのかな?ほんと?
やったこと
早期ダイアローグ、未来語りダイアローグなどを学び、ワークとして自分の課題に対して試してみよう!ということ。
早期ダイアローグ
:相手への心配事ではなく、自分の心配事として伝える
→初めに、相手の肯定的面を伝えた後、自分の心配事を伝える
ポイント
・断定しない伝え方
「これって、~みたいな感じなんじゃないですかね?」
・ロジカルシンキングではなく、システムシンキング
・ほめるのではなく、「ありがとう」を訴える 「~してくれて助かっています」
→内発的動機付け。高品質な伝え方。
・原因を究明しない解決法:説明をしたい相手特有に適用する説明方法。
未来語りのダイアローグ
:望ましい未来(1年後程度)を創造し語り合う
→関係者が集まって、連携の強化を図り、問題解決する
ポイント
・「うまくいったときは、いつもと何がちがったか?何をしたからうまくいったのか?」 成功体験をうまく使う。
→栃木のあのチームの問いがふと浮かぶ。「それができると何がいいんだっけ?」
・「こうなりたい像」があって、そこに向かうために、「当たり前」をレベルアップしつつ、周りと良好な関係を築きながら向かっていくための手法ということ。(ゴールを必ず意識する)
・自分自身がうまくいったことだから、気がつけばうまくいく・・・はず。
・失敗するだけでは成長追いつかない。自分たちが持っているものを使う。
・成功の使い捨てはもったいない。成功もモデル化。
成功体験の使い捨てをしない。
— あさこ (@acha_821) 2020年6月19日
失敗はモデル化されることが多いけど、成功体験も「いつもと何が違っていたのか」を振り返ってindex化するとよい。
両方とも、プロセスのasIsとあるべき姿に常日頃から意識を向けていると、身につく感覚なのかもしれない。
ワークをやってみて
「成功体験から課題解決をしてみよう」
これがうまくできない!つい、反省をしてここが悪かった、を考えてしまう。
これは、自分の通常の脳の動線から凝り固まってしまったものなんだな、と痛感する。
原因究明をしない課題解決。
— あさこ (@acha_821) 2020年6月19日
「考えない」「思い出す」を行う。
どうしても、課題に対して、ここがいけないんだよなぁ~ってのを上げてしまうクセが付いている...
ふりかえり
業務でよく参加するし、自分でもやる。
WGリーダが、「Keepではなく、リサイクル」とおっしゃってくださった理由がよくわかる。
「モデル化して再利用できるように」というところが伝わってきた。
あとは、問いかけ方。「良くなると」「良いときは」から考えると、責めている感もほぼなく、前向き。ポジティブシンキング。心がけているけど、どうしてもふと忘れてしまうことがあるので、これをグランドルールとしてやるとよいなぁと思った。
KPTのKの深掘りかぁ。
— あさこ (@acha_821) 2020年6月19日
なんでKなの?という問い。
いつもと、どこが違っていて良かったんだろう?次からも続けるならば、何を常に念頭に置くといいの?
それができるとなにが嬉しいのかな?
こんな感じかな?
うまくいくパターン、定常化されていなくて、今回うまくいったという事例、うまくいったのはなんでだろう?に気がつくと腑に落ちて次回もうまくいく可能性が高くなるとのこと。
— あさこ (@acha_821) 2020年6月19日
ふむむ。
現時点での自分での結論
「もうすでに使っているけど、ちゃんとできてない!」
「ほめかつ」「FDL」と方向性が一緒の対話法、という印象が強く残った。
結局のところ、この手法の強みは、「すぐにつかえること」「成功を強く追求すること」にあると感じた。
当たり前的な道具なんだけど、「原因追及しない」は意外にむずかしい!
「探す、思い出す」それ以外は考えている(=原因に思いをはせている)。
対話は、関係を築くのにえらく時間がかかり、一回こじれると修復がめんどくせぇ大変。そういう失敗経験ではなく、今までの中でうまくいった(成功)経験から、そのパターンに自分で「気づいて」「いつでも使える」ようにすることを助けるメソッドだな、というのが今のところの結論。
失敗経験から、次はこうしよう~という思考順だと、解決方法を考えるときに原因を追究している。原因を考え出すと、簡単に答えが出ないことのほうが多い。
「すぐにつかえる」という強みは、「成功体験」からの解決方法なので、「原因追及をしない」で利用できるということからきている。
結果、グランドルール化してふりかえりでつかってみようかな、と思いました。
参考文献
(1)早期ダイアローグ(Early Dialogues)
~支援者の心配事を取り上げて、協働関係の構築を目指すアプローチ~
http://www.nivr.jeed.or.jp/download/vr/vr27_essay11.pdf
独立行政法人 高齢・障害。求職者雇用支援機構
(2)未来語りのダイアローグ(Anticipation / future Dialogues)
-繋がりと希望を創るミーティング-
http://phenomena-in-nursing.com/files/2018/04/2018-E5.pdf
兵庫県立大学看護学部臨床看護研究支援センター